40年前のレコードプレーヤーを復活させました。
ハイレゾオーディオを始めたばかりなのに、アナログ回帰です。

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写真は小屋裏の小さなスペースにおいてあるオーディオです。
レコードプレーヤーは約40年前に買ったもの。もう25年くらい使ってないのを復活させました。
■構成 (購入年)
①レコードプレーヤー; Sansui SR-525 (1975年頃)
 ダイレクトドライブ
②カートリッジ; Shure M44G (2016年)  
③プリメインアンプ;  DENON  PMA-880D (1990年頃)
 18bit リニアDAC、メインアンプ帯域;5~100 kHz
④DVD/CDプレーヤー; Pioneer DV-555 (2002年頃)
 音声DAC 192kHz/24bit
⑤Bluetooth レシーバー; ELECOM    LBT-AVWAR500(④の上で白く光っている小さいもの)  (2016年)
⑥スピーカー; ONKYO   D-55EX (2016年)
 出力帯域;60~100 kHz

入力は、レコード、CDを聴くことが出来、FM放送やストリーミングはタブレットからBluetooth で飛ばします。アンプや、CDプレーヤーは以前買ったものですが、今回カートリッジ、スピーカー、Bluetoothレシーバーを買い足し、スピーカー台を自作しました。

これで、レコードを聴くことが出来るようになりました。そこで、聴き比べを。
音源は、
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 プリュッヘンのこの有名なレコード。SEONレーベルの ”テレマン:トリオ・ソナタ集” で、ヴィーラント、レオンハルト、ビルスマなどが参加しています。レコードは1984年(4000円)、CDは1990年(3600円)のもの。
このレコードの最初の曲は、リコーダー、ヴィオラ・ダ・ガンバ、通奏低音のためのトリオヘ長調で、よく聴き、よく演奏したものです。1999年にロベール・コーネン氏を宇都宮に招いて行ったマスタークラスでは、この曲でレッスンを受けました。
レコード、CD共に音源は同じもので、1978年オランダ、ハーレム、ルーテル教会での録音です。 
試聴は、アンプに”Main Direct"というイコライザーアンプをパスする回路があるのですが、これを使って、原音のままメインアンプで増幅しています。

■レコード
 カートリッジがDJ用のMM型のせいかどうかはわかりませんが、 中音域に比較して、高音・低音の音量が足りず、ちょっとバランスが悪い感じがします。でも、リコーダーの音やガンバの中音域の音は良く聞こえてきて、とてもソフトな耳ざわりの良い音になっています。思ったよりも良い音でレコードを聴くことができました。しかし、レコード特有の無音の溝でも針の走行音がノイズとして聞こえてきます。僅かですが、これもレコードの味だと思えばそれほど気になりません。

■CD
 CDはノイズが少ないということで、同じタイトルを買い足したのですが、やはりDレンジは圧倒的にレコードより大きい感じがします。プレーヤーには 4倍オーバーサンプリングのデジタルフィルターが入っているので、折り返しの混ざりこみもないでしょうし(聞き分けられないけれど)。やはり周波数特性は、レコードに比べるとフラットで、高音域のチェンバロの倍音もよく聞こえてきてます。ビルスマのチェロも迫力がありガンバ、リコーダー、チェンバロとのバランスも良く録音エンジニアが意図した通りに聞こえてきているものと思います。

 どちらが良いかというと、CDは原音に忠実でノイズが少ない音ということができるでしょう。レコードは ソフトな音と、針が溝をこするアナログ的な味わい。そして、針を下ろすときのわくわくする感覚。そんな魅力があります。現在では、ストリーミングで家にいながらにして、4000万曲を無料で聴ける時代。それはそれで、便利ですばらしいことですが、一枚一枚吟味して購入していた貴重なレコードの時代と、一曲の価値が全然違うような気がします。
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針を下すときの期待感。 再現されたアナログの音。