特に学科では1点が合否を分けることもあります。ミスは極力なくさなくてはなりません。

私の経験に基づくミス対策を書いてみることとします。
以下は、第42回試験での教訓です。

1.見直しでミスを救済
・ミスは思いもよらぬところでおかしてしまいます。ミスを1点でも救済するために、学科試験では見直しのための時間を残しておきましょう。

◇問題は最後まで読み、内容を正確に把握するべし。
・当たり前のことですが、焦っていると問題を途中まで読んだ時点で早合点してしまい、回答ミスをおかします。
学科一般の、ウィーンの法則に関する問いで、
◆ウィーンの変位則によれば、単位波長あたりの放射エネルギー強度が最大になる波長λmax.は放射体の絶対温度Tに反比例し、
         λmax.=2898(K・um)/T(K)
となる。太陽エネルギーが最大になる波長は約0.5umであり、地球放射エネルギーが最大になる波長はその約40倍に該当する。

下線の部分の正誤を答えよ、と問に書いているのに、λmax.=0.5um というところに目が行ってしまい、◯と回答してしまいました。問われているのは、地球放射エネルギーが最大になる波長なので、10um ⇒ 20倍で答えは当然 ☓ です。これは、見直しで気づいて救済できたのですが、こんな簡単な問題でミスしてはもったいないですね。

2.ひっかけ問題は常識で考える
◇たまに、ひっかけ問題が出されます。なんかそれらしいような答えがあり、ひっかかりそうになるけれど、よーく考えるとそんなばかな! ってことに気づきます。
例1)学科専門;レーダーの誤差についての問題
「レーダーから発射された電波の伝搬経路上に山岳がある場合、電波は反射して伝搬方向が変わるため、山岳の向こう側の本来レーダーから見えない部分に降水エコーが観測されることがある。」

一見、ありそう。しかし、もし反射で降水が観測されるとすると、山の反射で雨雲に当たり戻ったエコーが再び山に当たりレーダーに戻る。そんなことは、光で言えば鏡なみに反射率が高く、散乱しない物体がなくてはありえません。よく考えると、☓ だということがわかると思います。巧妙な引掛けです。

例2)学科専門;前線に関する問題
「図のように寒冷前線が「く」の字に折れ曲がってことがあるが、これは寒冷前線が山越えする時に、その移動する速さが平地より遅くなることが原因となっている場合があり、山地の標高が高く規模が大きいほど、遅くなる傾向がある。」

なんとなくありそうな気がしますが、よく考えてください。もしこんなことがあると、富士山では必ずキンクが発生し、海ではキンクは発生しない。ということになりますね。でも、そんなことはなく、海でもキンクは発生しているのはご存知と思います。図では富士山あたりにキンクがあり、騙されてしまいそうになります。

このような問題では、早合点せず、あり得ることなのか冷静に考えることが必要です。